ケトルベルを買ったものの、どう振ればいいのか分からず部屋の隅に置いたままになっていませんか。初心者がいきなりスイングから始めると、腕で引っぱってしまい腰や肩を痛めやすいです。ケトルベルの使い方は、軽めの重さで3つの種目を順番に覚えれば、自宅でも無理なく始められます。重さの選び方から、最初の2週間の進め方までを紹介します。
初心者のケトルベルは女性6〜8kg 男性12kgから
初心者が最初に使うケトルベルは、女性なら6〜8kg、男性なら12kg前後が目安です。
ダンベルと同じ感覚で選ぶと、軽すぎたり重すぎたりします。ケトルベルは振り上げる種目が多く、重心が手から離れた場所にあるからです。
軽すぎると、腕だけで振り回せてしまいます。お尻や太ももを使う動きが身につかないので、かえってフォームが崩れます。
重すぎると、持ち上げるときに背中が丸まり、腰を痛める原因になります。トレーニング経験のない人や体力に自信がない人は、男性でも8〜10kgから始めて大丈夫です。
ケトルベルの使い方は握り方と立ち方から覚える
ケトルベルの種目に入る前に、ハンドルの握り方と足の位置を決めておくと、どの種目でもフォームが崩れにくくなります。
ケトルベルのハンドルは指の付け根で軽く握る
ハンドルを手のひらの真ん中で強く握ると、振ったときに皮膚がこすれてマメができやすいです。
指の付け根あたりに引っかけて、落とさない程度の力で握ります。両手で持つ種目は、左右の親指が近づくようにハンドルの上側を持ちましょう。
手が汗ですべる人は、トレーニング用のグローブや滑り止めのチョークを使うと安心です。
足は肩幅より少し広く開いてケトルベルは足の間に置く
足を肩幅より少し広く開き、つま先はやや外に向けます。
ケトルベルは両足の真ん中、または少し前に置きます。体から遠い場所に置くと、取りにいくときに背中が丸まりやすいです。
ケトルベル初心者が最初に覚える3種目
初心者は、デッドリフト、ゴブレットスクワット、スイングの3種目を、この順番で覚えるのがおすすめです。
デッドリフトで股関節から曲げる動きを覚え、スクワットで脚の使い方を覚えます。その2つができてからスイングに進むと、腕で振る癖がつきにくくなります。
種目1 デッドリフトで股関節から曲げる動きを覚える
ケトルベルを床から持ち上げるだけの種目です。お尻と太ももの裏、背中を使います。
- 足を肩幅に開き、ケトルベルを両足の間に置く
- お尻を後ろに引きながら上体を前に倒し、両手でハンドルを握る
- 背中をまっすぐにしたまま、お尻に力を入れて立ち上がる
- 立ち上がったら胸を張り、1秒止める
- お尻を後ろに引きながら、ゆっくり床に下ろす
ひざを曲げてしゃがむのではなく、お尻を後ろに引くのがコツです。壁の前に立ち、お尻で壁を触りにいくように練習すると感覚がつかめます。
10回を3セットが目安です。
種目2 ゴブレットスクワットは胸の前で抱えてしゃがむ
ケトルベルを胸の前で持ってしゃがむ種目です。太ももの前と後ろ、お尻を使います。
- ハンドルの両側を両手で持ち、ケトルベルを胸の前で抱える
- 足を肩幅より少し広く開き、つま先をやや外に向ける
- 胸を張ったまま、お尻を下ろしてしゃがむ
- 太ももが床と平行になるくらいまで下ろす
- かかとで床を押して立ち上がる
ひざが内側に入らないよう、ひざとつま先の向きをそろえます。ケトルベルが胸の前にあるので、上体が前に倒れにくく、普通のスクワットより正しい姿勢を保ちやすいです。
10回を3セットから始めましょう。
種目3 スイングは腕ではなくお尻の力で振り上げる
ケトルベルの使い方でいちばん知られている種目です。お尻と太ももの裏、体幹を使い、続けると息も上がります。
- 足を肩幅より少し広く開き、ケトルベルを体の少し前に置く
- お尻を後ろに引いて上体を倒し、両手でハンドルを握る
- ケトルベルを足の間に向かって後ろに小さく振る
- お尻をぎゅっと締めながら腰を前に押し出し、その勢いでケトルベルを胸の高さまで振り上げる
- 落ちてくるケトルベルに合わせてお尻を後ろに引き、足の間に戻す
腕はケトルベルとつながっているだけで、自分から持ち上げません。胸の高さより上に上げようとすると、肩や腰に負担がかかります。
最初は10回を3セット。慣れてきたら15回まで増やしましょう。
ケトルベルの回数とセット数は初心者なら週2〜3回で十分
初心者のケトルベルトレーニングは、1回20分ほどを週2〜3回、間を1日以上空けてやれば十分です。
毎日やると、お尻や太ももの裏の筋肉痛が抜けないうちに次のトレーニングをすることになります。フォームが崩れたまま続けると、ケガにつながります。
最初の2週間は、次の進め方がおすすめです。
| 時期 | やる種目 | 回数とセット | 休み |
|---|---|---|---|
| 1週目 | デッドリフト ゴブレットスクワット |
各10回を3セット | セット間1分 |
| 2週目 | デッドリフト ゴブレットスクワット スイング |
各10回を3セット | セット間1分 |
| 3週目以降 | 3種目 | スイングだけ15回に増やす | セット間1分 |
1週目にスイングを入れないのは、デッドリフトの動きが身につく前に振ると、腕で上げる癖がつきやすいからです。
3種目とも10回を楽にできるようになったら、回数を増やすか、ひとつ上の重さのケトルベルに替えましょう。
ケトルベルで腰を痛めるのは背中が丸まったとき
ケトルベルの使い方で初心者に多い間違いは、背中が丸まる、腕で持ち上げる、ひざを曲げすぎるの3つです。
背中が丸まると腰に負担が集まる
ケトルベルを床から取るときや、スイングで振り下ろしたときに背中が丸まりやすいです。
頭から腰までを一直線にしたまま、お尻を後ろに引いて上体を倒します。横から見た姿をスマホで撮ると、自分では気づきにくい丸まりが分かります。
腕で持ち上げると肩が疲れて回数がこなせない
スイングのときに腕の力で振り上げると、5回ほどで肩が疲れてきます。
お尻を締めて腰を前に押し出す力で振り上げられていれば、腕はほとんど疲れません。肩ばかり疲れるときは、デッドリフトに戻って練習し直しましょう。
ひざを曲げすぎるとスクワットになってしまう
スイングとデッドリフトは、ひざを軽く曲げる程度で、主にお尻を後ろに引いて動きます。
ひざを深く曲げると、太ももの前ばかりを使うスクワットの動きになります。お尻や太ももの裏に疲れを感じていれば、正しく動けています。
自宅でケトルベルを使う前に床と周りを確かめる
自宅でケトルベルを振るなら、前後に2m以上の空きがあり、床に厚めのマットを敷いた場所を選びます。
スイングでは、ケトルベルが体の前に大きく出ます。手からすべったときに家具や窓に当たらないよう、振る方向に物を置かないようにしましょう。
床に置くたびに音が出るので、集合住宅ではヨガマットより厚い、10〜15mmほどのトレーニングマットがあると下の階に響きにくいです。夜遅い時間は、スイングをやめてゴブレットスクワットだけにすると音を抑えられます。
ケトルベル初心者が3週目から足していい種目
3種目に慣れたら、片手で持つ種目を1つずつ足していくと、ケトルベルの使い方の幅が広がります。
- ワンアームスイング(片手で振るスイング。体がねじれないように体幹を使う)
- ワンアームロウ(前かがみで片手でケトルベルを引き上げる。背中を使う)
- ショルダープレス(肩の高さから頭の上へ押し上げる。肩と腕を使う)
クリーンやスナッチのように、ケトルベルを手首の上に返す種目は、慣れないうちは前腕にぶつけやすいです。3種目を正しいフォームでできるようになってから取り組みましょう。
ケトルベルの使い方は、回数より正しい動きを先に覚えるほうが、結果的に長く続けられます。まずはデッドリフトを10回だけやってみてください。
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
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