ベンチプレスのバーベルとは?重さ20kgの基準と種類、ダンベルとの違い

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ジムで初めてベンチプレスをすると、プレートを付けていないバーだけで20kgあることに驚きます。

ベンチプレスのバーベルとは何か、重さと長さの基準、ダンベルとの違い、家で使うバーベルの選び方を、メーカーと販売店が公開している規格をもとに書きます。

  1. ベンチプレスのバーベルとは、棒にプレートを付けて使う重り
  2. ジムのバーベルは20kg、家庭用は10kg前後と覚えておく
    1. オリンピックバーは20kg、長さ220cm、太さ28〜29mm
    2. 女子用バーは15kg、長さ201cm、太さ25mm
    3. 家庭用のスタンダードバーは5〜10kg、プレート穴は28mm
    4. 5kgや10kgのテクニックバーはフォーム練習用
  3. バーベルとダンベルのベンチプレスの違いは、重さの上限と動く範囲
    1. バーベルは重い重量を扱える、ただし左右差が隠れる
    2. ダンベルは動く範囲が広く、左右を別々に鍛えられる
    3. 初めてならダンベルか腕立て伏せから、重さを伸ばすならバーベル
  4. バーベルベンチプレスのやり方は5つの動作に分かれる
    1. 動作1 ベンチに寝て、足裏、後頭部、肩甲骨、尻の4か所を付ける
    2. 動作2 手幅は肩幅より拳1つ分ずつ広く握る
    3. 動作3 ラックから外して胸の真上に運ぶ
    4. 動作4 乳頭の高さへ、前腕を床と垂直に保って下ろす
    5. 動作5 肩甲骨を寄せたまま押し上げ、肘は伸ばし切らない
  5. 重さはバーだけの20kgから始めて、10回できる重さを目安にする
  6. 家でベンチプレスをするバーベルは、プレートの穴とラックの幅で選ぶ
    1. プレートの穴は28mmと50mmの2種類で、混ぜて使えない
    2. ラックに掛けるなら、シャフトの長さがラックの幅より長いものを
    3. 1人でやるならセーフティバー付きのラックが要る
  7. ベンチプレスのバーベルは「20kg」を基準に重さを決める

ベンチプレスのバーベルとは、棒にプレートを付けて使う重り

バーベルは、両手で握る棒(シャフト)の両端に、円盤の重り(プレート)を差し込んで使う器具です。プレートを差す部分をスリーブ、プレートが抜けないように留める金具をカラーと呼びます。

ベンチプレスは、ベンチに仰向けに寝て、このバーベルを胸の上で上げ下げする種目です。主に大胸筋、肩の前側の三角筋、腕の裏側の上腕三頭筋に負荷がかかります。スクワット、デッドリフトと合わせて「BIG3」と呼ばれます。

「ベンチプレスのバーベル」という言い方は、この種目に使う棒状のバーベル全体を指すこともあれば、プレートを付ける前のシャフトだけを指すこともあります。ジムで「バーは20kg」と言うときは、シャフト単体の重さのことです。

ジムのバーベルは20kg、家庭用は10kg前後と覚えておく

RITFIT オリンピックバーベル 220cm 20kg

バーベルの重さは種類で決まっています。ジムに置いてある標準のバーは20kg、家庭用のセットに入っている細いバーは5〜10kgが中心です。この差を知らずに家で同じ重さを付けると、ジムより10kg以上軽い負荷になります。

オリンピックバーは20kg、長さ220cm、太さ28〜29mm

ジムやパワーリフティングの試合で使われるバーベルで、長さ2200mm、重さ20kg、握る部分の太さ28〜29mm、プレートを差すスリーブの太さ50mmが規格です。スリーブが回転する構造で、重いプレートを付けても手首がねじれにくくなっています。

この中でも、ベンチプレスやスクワット向けに作られたものを「パワーバー」と呼びます。しなりが少なく、握る部分の滑り止め(ローレット)が強いのが特長で、国際パワーリフティング連盟(IPF)の公認品もあります。

女子用バーは15kg、長さ201cm、太さ25mm

ウエイトリフティングの女子選手向けの規格で、重さ15kg、長さ2010mm、握る部分の太さ25mmです。手が小さい人はこちらのほうが握りやすく、ジムによっては置いてあります。

家庭用のスタンダードバーは5〜10kg、プレート穴は28mm

家庭用のバーベルセットに入っている細いバーです。スリーブが回転せず、プレートの穴が28mmで、長さは120cmから180cmまで製品ごとに違います。

重さは製品によって差があり、120cmで5kg前後、180cmで10kg前後のものが多いです。正確な重さは商品ページの仕様欄で確認してください。メーカーによっては、シャフトの重さを表示していない製品もあります。

5kgや10kgのテクニックバーはフォーム練習用

アルミなどの軽い金属で作られた、フォームを覚えるためのバーです。重いプレートを付けることを想定していない製品が多いので、練習が進んだら20kgのバーに移ります。

種類 重さ 長さ 握る部分の太さ 向く人
オリンピックバー(パワーバー) 20kg 220cm 28〜29mm ジムで重さを伸ばす人
女子用バー 15kg 201cm 25mm 手が小さい人
スタンダードバー(家庭用) 5〜10kg 120〜180cm 28mm前後 家で始める人
テクニックバー 5〜10kg 製品による 製品による フォームを覚える人

規格の数値は、トレーニング器具の販売店MBC POWERが公開しているバーベルの種類の説明をもとにしています。

バーベルとダンベルのベンチプレスの違いは、重さの上限と動く範囲

同じベンチプレスでも、バーベルとダンベルでは鍛え方が変わります。重さを伸ばしたいならバーベル、胸を大きく動かして左右を均等に鍛えたいならダンベルです。

バーベルは重い重量を扱える、ただし左右差が隠れる

バーベルは両手で1本の棒を持つので、100kgを超える重さでも扱えます。ダンベルは1個45kgを超えるものを置いているジムが少なく、重さの上限が先に来ます。

一方で、バーベルは強いほうの腕が弱いほうの腕を助けてしまい、左右の筋力差がそのまま残ります。動きは上下だけで、両手の幅も握った位置から変えられません。

ダンベルは動く範囲が広く、左右を別々に鍛えられる

ダンベルは左右の腕が独立して動くので、バーベルより深く下ろせて、上げたときに両手を胸の中央へ寄せられます。この寄せる動きで、大胸筋の内側まで縮めやすくなります。

左右で別々に支えるため、弱いほうの腕もさぼれません。トレーナーが書いた記事では、左右差がある人にダンベルから始めるよう勧めているものが目立ちます。

初めてならダンベルか腕立て伏せから、重さを伸ばすならバーベル

ウエイトトレーニングが初めての人は、腕立て伏せかダンベルから始めるほうが安全です。バーベルは20kgから始まるうえ、胸の上でバーを支えきれなくなると自分で逃げられません。

ダンベルで重さを上げていき、ジムのダンベルの上限に近づいたらバーベルへ移る、という順番なら無理がありません。

比べる点 バーベル ダンベル
扱える重さ 100kg以上も可能 ジムの最大重量で頭打ち
動く範囲 上下のみ 深く下ろし、中央に寄せられる
左右差 強い腕が補ってしまう 左右を別々に鍛えられる
失敗したとき 補助者かセーフティバーが要る 横に下ろして逃げられる
向く人 重さを伸ばしたい人 初めての人、左右差がある人

バーベルベンチプレスのやり方は5つの動作に分かれる

HANASUNOU トレーニングベンチ 可変式

動作は単純ですが、体を付ける場所と下ろす位置が決まっています。順番に1つずつ確かめてください。

動作1 ベンチに寝て、足裏、後頭部、肩甲骨、尻の4か所を付ける

両足の裏を床に、後頭部と両側の肩甲骨と尻をベンチに付けます。肩甲骨は背中の中央に寄せて、胸を張った状態でベンチに当てます。この4か所が浮くと、体が安定せず、負荷が大胸筋から肩に逃げます。

動作2 手幅は肩幅より拳1つ分ずつ広く握る

標準の手幅は、肩幅より左右に拳1つ分ずつ広い位置です。オリンピックバーには左右の印(グリップマーク)が81cm間隔で付いていて、パワーリフティングの試合ではこの印より外側を握ることが禁止されています。手幅を決める目安にしてください。

動作3 ラックから外して胸の真上に運ぶ

肘を伸ばしてバーをラックから外し、肩甲骨の寄せを崩さないまま、水平に胸の真上まで移動させます。ここで肩がすくむと、次の動作で肩に負荷が集まります。

動作4 乳頭の高さへ、前腕を床と垂直に保って下ろす

バーは重力に任せず、力で速さを抑えながら下ろします。下ろす位置は乳頭のあたりで、真横から見たときにバー、手首、肘が床に対して垂直に並ぶ角度を保ちます。位置が上か下にずれると、肩や手首に負荷がかかります。

動作5 肩甲骨を寄せたまま押し上げ、肘は伸ばし切らない

バーが胸に触れたら、肩甲骨を寄せたまま押し上げます。肘を完全に伸ばして関節で支えると筋肉の負荷が抜けるので、少し曲がった位置で折り返します。

胸の上でバーをバウンドさせない、尻を浮かせない、この2つは初めから決めておいてください。重さが上がるほど癖が強くなり、直しにくくなります。1人でやるときはセーフティバーを胸の少し上の高さに掛け、慣れないうちは補助者に付いてもらいます。肩や肘に痛みが出たら中止し、整形外科で診てもらってください。

重さはバーだけの20kgから始めて、10回できる重さを目安にする

初めての重さは、プレートを付けないバーだけの20kgです。これを10回、フォームを崩さずに上げられたら、2.5kgのプレートを両側に1枚ずつ足していきます。20kgのバーが重い人は、15kgの女子用バーか10kgの家庭用バーから始めます。

目的で回数の目安が変わります。トレーニング器具メーカーの鬼ジムが公開している記事では、筋肉を大きくしたいなら10回で限界が来る重さ、引き締めなら15回、持久力なら20回以上で限界が来る重さを勧めています。

同じ記事では、その会社のジムで初心者が100kgを上げるまでにかかった期間は3年と書かれています。「1年で100kg」という話も見かけますが、体重や骨格で差が大きく、3年を1つの目安にしておくと焦らずに続けられます。

家でベンチプレスをするバーベルは、プレートの穴とラックの幅で選ぶ

LESIR バーベルセット シャフト直径28mm

検索で上位に出る記事にあまり書かれていないのが、家で使うバーベルの選び方です。先に決めるのはプレートの穴の大きさと、ラックに掛かる長さの2つで、ここを間違えると買い直しになります。

プレートの穴は28mmと50mmの2種類で、混ぜて使えない

家庭用の細いバーは28mm穴のプレート、ジムと同じオリンピックバーは50mm穴のプレートを使います。28mm用のプレートは50mmのスリーブに入らず、50mm用は28mmのバーではガタつきます。

先々ジムと同じ重さまで伸ばすつもりなら、初めから50mmのオリンピックバーとプレートをそろえるほうが、買い足しで無駄が出ません。28mmのセットは安く、置き場所を取らないので、目安として60kgまでで足りる人向きです。

ラックに掛けるなら、シャフトの長さがラックの幅より長いものを

バーベルをラックに掛けるには、プレートを差す部分ではなく、握る部分(シャフト)の長さがラックの支柱の間隔より長い必要があります。220cmのオリンピックバーはシャフト部分が131cm前後あり、一般的なパワーラックに掛かります。

120cmや150cmの家庭用バーは、プレート部分を除いたシャフトがラックの幅に足りず、掛けられないことがあります。ラックとバーを別々に買うときは、両方の寸法を商品ページで照らし合わせてください。

1人でやるならセーフティバー付きのラックが要る

家では補助者がいないので、バーを胸の上で支えきれなくなったときの逃げ道が必要です。セーフティバーを胸の少し上の高さに掛けられるラックか、セーフティ付きのベンチプレス台を使います。

ベンチだけを買ってバーベルを床に置いて始めるフロアプレスという方法もあります。ベンチに寝るより動く範囲は狭くなりますが、失敗しても床にバーを置けるので、1人でも始められます。

ベンチプレスのバーベルは「20kg」を基準に重さを決める

ジムのバーベルは20kg、家庭用は5〜10kg。この差を知っておけば、ジムと家で重さの記録がずれても迷いません。

重さを伸ばしたいならバーベル、初めての人や左右差が気になる人はダンベルからです。家で始めるなら、プレートの穴の大きさとラックの幅を先に決めて、セーフティバーのある環境を用意してから20kgのバーを握ってください。

この記事のアドバイザー
電山タケル
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
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