ダンベルは買ったけれど、トレーニングベンチまで置く場所もない。
そこで家にある椅子で代用できないかと考える人は多いです。
結論から言うと、椅子でできる筋トレはたくさんありますが、向く椅子と種目を選ばないとケガにつながります。
ここでは、トレーニングベンチの代用に使える椅子の条件と、椅子でできる種目、ベンチに替えたほうがいいタイミングを紹介します。
トレーニングベンチの代用に椅子は使える 種目を選べば十分
座る、手をつく、足をのせる種目なら、トレーニングベンチがなくても家の椅子で代用できます。
トレーニングベンチは、もともと寝そべったり座ったりして体を支えるための台です。
そのうち「座る」「手や足をのせる」だけの使い方なら、しっかりした椅子でも同じことができます。
反対に、ベンチの上にあお向けに寝る種目は、椅子では体を支えきれません。
頭から腰までをのせる長さが、椅子の座面には無いからです。
つまり、椅子で代用できるかどうかは「どの種目をやりたいか」で決まります。
まずは椅子でできる種目から始めて、物足りなくなったらベンチを考える、という順番で十分です。
トレーニングベンチの代わりになる椅子と向かない椅子
代用に向くのは、脚が4本で床にしっかり着き、キャスターも回転もしない椅子です。
ダイニングチェアや学習椅子のうち、座面がかたくて脚がぐらつかないものが向いています。
家にある椅子を、次の表で見比べてみてください。
| 椅子の種類 | 代用できるか | 理由 |
|---|---|---|
| 4本脚のダイニングチェア | 向いている | 座面がかたく、脚が床に着いて動かない |
| 背もたれ付きの学習椅子 | 向いている | キャスターが無ければ座る種目に使える |
| キャスター付きのオフィスチェア | 向かない | 体重をかけると椅子が動く |
| 折りたたみ椅子 | 向かない | 横からの力で脚がたたまれることがある |
| ソファ | 種目による | 座面がやわらかく、手をつく種目では沈む |
椅子の座面の高さは42cmから45cmが目安
トレーニングベンチの座面の高さは、42cmから45cmくらいのものが多いです。
ダイニングチェアも同じくらいの高さなので、座る種目ならそのまま使えます。
座ったときに、かかとが床にしっかり着くかを見ておきましょう。
かかとが浮くと、ダンベルを持ち上げたときに体がぶれやすくなります。
家具の椅子はトレーニング用の耐荷重を考えて作られていない
トレーニングベンチは、体重にダンベルの重さを足しても大丈夫なように、200kg以上の耐荷重で作られているものが多いです。
家具の椅子は、人が座ることを前提に作られています。
椅子の上に立つ、飛び乗る、勢いよく体重をかけるといった使い方は、家具では考えられていません。
椅子で代用するときは、反動をつけずにゆっくり動く種目だけにしておくと安心です。
椅子で代用できる筋トレ種目6つ
椅子で代用しやすいのは、脚、胸、腕の裏側、肩、背中を鍛える次の6種目です。
どれもダンベルがあれば負荷を足せて、無くても自分の体重だけで始められます。
ブルガリアンスクワットは片足を椅子にのせる
- 椅子に背を向けて、1歩分前に立つ
- 片足の甲を座面にのせる
- 前の足のひざを曲げて、腰をまっすぐ下ろす
- 前の足で床を押して元に戻る
太ももとお尻に負荷がかかる種目で、左右10回ずつから始めるのがおすすめです。
椅子が後ろにずれやすいので、背もたれを壁に付けておきます。
ベンチディップスは座面に手をついて体を下ろす
- 椅子の座面の前の角に両手をつく
- お尻を座面から前に出し、両足を前に伸ばす
- ひじを曲げて、お尻を床に向けて下ろす
- ひじを伸ばして元に戻る
二の腕の裏側を鍛える種目で、10回を3セットが目安です。
ひじを90度より深く曲げると肩に負担がかかるので、下ろしすぎないようにしましょう。
インクラインプッシュアップは座面に手をつく腕立て
座面に両手をついて腕立て伏せをすると、床でやるより軽い負荷で胸を鍛えられます。
床での腕立て伏せが5回もできない人は、ここから始めると続けやすいです。
デクラインプッシュアップは座面に足をのせる腕立て
反対に、足を座面にのせて床に手をつくと、胸の上のほうと肩に強めの負荷がかかります。
床での腕立て伏せが20回以上できるようになった人向けの種目です。
ワンハンドダンベルローは片手と片ひざを椅子につく
座面に片手と片ひざをつき、反対の手でダンベルを脇腹に向けて引き上げます。
背中を鍛える種目で、トレーニングベンチでやるのと同じ形を椅子でも作れます。
背中が丸まらないように、目線は1mくらい先の床に向けておきます。
ダンベルショルダープレスは背もたれ付きの椅子に座る
背もたれに背中を付けて座り、ダンベルを耳の横から頭の上へ押し上げます。
背もたれがあると腰が反りにくく、肩だけに負荷をかけやすくなります。
椅子では代用しにくいトレーニングベンチの種目
ダンベルベンチプレスやダンベルフライのように、あお向けに寝る種目は椅子での代用をやめておきましょう。
この種目は、頭から腰までをベンチにのせて、両肩を支えた状態でダンベルを動かします。
椅子の座面は奥行きが40cm前後しかなく、背中の一部しか支えられません。
椅子を2脚並べる方法も見かけますが、動いているうちに椅子のあいだが開いて、体が落ちることがあります。
重いダンベルを持ったまま落ちると、ケガが大きくなりやすいです。
ベンチなしで胸を鍛えるなら床でフロアプレス
ダンベルで胸を鍛えたいときは、床にあお向けに寝てダンベルを押し上げるフロアプレスがおすすめです。
ひじが床に着いたところで止まるので、肩を下ろしすぎる心配がありません。
床が硬い場合は、ヨガマットを1枚敷くと背中が痛くなりにくいです。
椅子で筋トレする前の安全確認4ステップ
トレーニングベンチの代わりに椅子を使う日は、始める前に次の4つを毎回やっておきます。
- 椅子の下に滑り止めのマットを敷く
- 背もたれを壁に付けて、後ろに動かないようにする
- 座面を両手で前後左右に揺すり、ぐらつきが無いかを見る
- 脚のネジがゆるんでいないかを指で触って確かめる
フローリングの上では、椅子は思ったより簡単にすべります。
とくにブルガリアンスクワットは後ろ向きに力がかかるので、壁に付けるだけでも安定が変わります。
木の椅子にヒビが入っている場合は、筋トレには使わないでください。
椅子からトレーニングベンチに替えたほうがいいタイミング
あお向けに寝る種目をやりたくなったら、椅子の代用をやめてトレーニングベンチを用意するタイミングです。
ほかにも、次のどれかに当てはまったら替えどきです。
- ダンベルの重さを増やして、椅子がきしむ音がするようになった
- 週3回以上、筋トレの時間をとるようになった
- 背もたれの角度を変えて、胸の上のほうや肩を鍛えたくなった
トレーニングベンチを選ぶときに見る3つの数字
椅子から替えるときは、次の3つの数字を見ておくと選びやすくなります。
| 見るところ | 目安 | 理由 |
|---|---|---|
| 耐荷重 | 200kg以上 | 体重とダンベルの重さを足した数より多くする |
| シートの幅 | 24cmから30cm | 広すぎると肩が動かしにくく、狭すぎるとぶれる |
| 長さ | 100cmから130cm | 頭から腰までをのせられる長さが必要 |
置き場所が心配な人は、折りたたんで立てておけるタイプにすると、使わない日は部屋の隅に片付けられます。
買う前に、置く場所の長さをメジャーで測っておきましょう。
椅子でトレーニングを始めるならこの3種目
最初の1週間は、ブルガリアンスクワット、ベンチディップス、インクラインプッシュアップの3種目を椅子でやれば十分です。
この3つで、脚、二の腕、胸をひととおり動かせます。
それぞれ10回を2セット、週に2回か3回から始めてみてください。
慣れてきたらダンベルを持ったり、回数を増やしたりして負荷を足していきます。
あお向けに寝る種目がやりたくなったときが、トレーニングベンチを考えるタイミングです。
痛みが出たときは無理に続けず、整形外科などで相談してください。
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
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